わが子のアトピー、特定の色の光ケア(家庭用機器)を試して見えた変化
はじめに
この記事では、わが子のアトピーに対し、特定の色の光(主に青色光や赤色光)を照射する家庭用機器を用いたケアを試みた経験についてお話しさせていただきます。アトピーの症状に悩むお子様を持つ親御さんの間で、様々な代替療法が検討されていることと存じます。私自身も、従来の治療に加え、何かできることはないかと情報収集を重ねる中で、この光ケアにたどり着きました。
ここでは、当時4歳だった子供のアトピーの状況、この特定の光ケアを試すに至った経緯、具体的な実践方法、実践中に見られた子供の様子、そして最終的にどのような変化があったのかについて、私の率直な観察と評価を共有いたします。この記事が、同じように代替療法に関心をお持ちの親御さんにとって、一つの情報として、あるいはご自身の状況と比較検討する上での参考になれば幸いです。
子供のアトピーの状況と代替療法を試すまでの経緯
わが子のアトピーは、1歳を過ぎた頃から顔や体に見られ始めました。はじめは軽い湿疹程度だったものが、成長と共に肘の内側、膝の裏、首筋、そして全身に広がり、特に夜間の痒みが強く、掻きむしりによる傷や色素沈着に悩まされるようになりました。
皮膚科医からはステロイド外用薬と保湿剤が処方され、医師の指示に従いながらケアを続けておりました。ステロイドは炎症を抑える効果はありましたが、症状が完全に落ち着くわけではなく、掻き壊しが続いたり、薬の使用量について不安を感じたりすることもありました。医師からは、成長と共に改善する可能性や、根気強いスキンケアの重要性についてご説明いただいておりました。
しかし、毎晩痒がる子供の姿を見るにつけ、親として何か他にできることはないかという思いが募っていきました。インターネットや関連書籍でアトピーに関する様々な情報を調べていた中で、特定の波長の光が皮膚の炎症や細菌に対して何らかの作用を持つ可能性があるという情報に触れました。特に、青色光や赤色光を用いた家庭用機器が存在することを知り、従来の治療を補完する形でのケアとして関心を持ちました。
家族とも相談し、医学的な治療に代わるものではないという理解のもと、一つの試みとして、比較的リスクが低そうに感じられた特定の色の光を照射する家庭用機器を導入してみることにしました。
試した代替療法の詳細
今回わが子に試したのは、特定の波長の青色光と赤色光を照射する機能を持つ、比較的小型の家庭用機器でした。主に皮膚の炎症を抑える目的や、アクネ菌など特定の菌に対する作用を期待して使用されることが多い製品のようでしたが、アトピーの症状への影響について書かれた体験談なども見かけたため、試してみることにしました。
使用した製品は、インターネットの正規販売店から購入しました。当時の価格で約3万円程度でした。充電式のハンドヘルドタイプで、持ち運びや操作は容易でした。
実践方法は、製品の説明書とインターネット上の情報を参考に、以下の通り行いました。
- 頻度: 1日1回、入浴後の清潔な肌に行いました。
- 照射部位: 特に炎症が強く、掻き壊しが目立つ部位(肘の内側、膝の裏、首筋など)に限定しました。
- 照射方法: 機器を肌から数センチ離し、それぞれの部位に推奨されていた時間(多くの場合3分程度)照射しました。青色光と赤色光を切り替えて使用できるタイプでしたので、取扱説明書に記載されたモード(例: 青色光→赤色光の順)に従いました。
- 使用期間: 約3ヶ月間、ほぼ毎日継続しました。
このケアにかかった費用は、機器本体の購入費のみでした。ランニングコストは充電にかかる電気代程度でした。親自身の手間としては、毎日特定の時間に子供を呼び、じっとさせて照射するという作業が必要でした。子供が小さく、集中して同じ姿勢を保つのが難しいため、絵本を読んだり歌を歌ったりしながら行うなど、少々工夫が必要でした。約10分程度の時間ではありましたが、毎日のこととなると負担に感じる日もありました。
実践中の子供の様子と親の観察
特定の色の光ケアを開始してからの子供の様子を注意深く観察しました。
最初の1ヶ月間は、正直なところ、目に見える大きな変化は感じられませんでした。相変わらず痒みはあり、夜中に掻きむしることも続いていました。この時期は、「本当に効果があるのだろうか」と不安を感じることもありました。
しかし、1ヶ月半を過ぎた頃から、照射を続けていた部位の一部で、少しずつ変化が見られるようになりました。具体的には、肘の内側の赤みが以前よりやや薄くなったように感じられました。子供自身がその部位を掻く頻度も、わずかではありますが減ったように見えました。
一方で、膝の裏や首筋など、他の炎症部位では、期待したほどの変化は感じられませんでした。また、広範囲にわたる全身の湿疹に対しては、この機器で部分的にケアすることの限界を感じました。
実践中に難しかった点は、やはり子供に毎日協力してもらうことでした。最初は興味を持っていましたが、すぐに飽きてしまい、じっとしていられないことが度々ありました。無理強いはせず、「終わったら〇〇しようね」と声をかけたり、好きな遊びの合間に行ったりと、子供の機嫌を見ながら行う必要がありました。
また、光を照射している間は、子供が光を直視しないように気を配る必要がありました。目を保護するための眼鏡なども付属していましたが、子供に適切に着用させるのは難しく、親が常に注意して機器の向きを調整する必要がありました。
肌の状態の変化については、スマートフォンのカメラで定期的に写真を撮り、記録として残すようにしました。これにより、以前の状態と比較して、わずかな変化も見逃さないように努めました。
結果と効果の評価
約3ヶ月間、特定の色の光ケアを継続した結果、わが子のアトピー症状に部分的な変化が見られました。
最も変化を感じたのは、青色光を中心に照射していた肘の内側の部位でした。以前は常に赤く炎症を起こし、掻き壊しが絶えない状態でしたが、ケアを続けるうちに、赤みが少し引き、肌のゴワつきも軽減されたように見えました。これにより、子供がその部位を掻きむしる頻度が以前より減少したことは、親として大きな喜びでした。掻きむしりによる出血や、それに伴う新たな感染のリスクが減ったことは、精神的な負担の軽減にもつながりました。
しかし、膝の裏や首筋など、他の部位や、全身に広がる湿疹に対しては、残念ながら目立った改善は見られませんでした。また、痒みそのものが劇的に軽減されたというわけではなく、夜間の掻きむしりが完全になくなることはありませんでした。
効果が出始めるまでには、私の観察では約1ヶ月半程度かかったように感じました。効果の評価は、肌の見た目の変化(赤み、肌の質感)と、子供の掻きむしる回数の増減、そして夜間の睡眠の質の変化(掻きむしりで起きる回数など)を総合的に判断しました。写真による記録も判断材料の一つとなりました。
この特定の色の光ケアだけでアトピーが完治するという結果には至りませんでしたが、特定の部位においては一定の改善が見られたため、全く無意味ではなかったと感じています。完全に中止するのではなく、炎症が強くなった際に、従来のステロイド外用薬の使用量を抑える補助的なケアとして、今後も継続して使用していくことを選択しました。
体験を通じて得られたこと・他の親へのメッセージ
この特定の色の光ケアをわが子のアトピーに試した体験を通じて、多くのことを学びました。
まず、代替療法と呼ばれるものには、様々な種類があり、効果の現れ方も人によって大きく異なるということを改めて実感しました。インターネット上には成功談も多く見られますが、それが全ての子供に当てはまるわけではない、という冷静な視点を持つことの重要性を痛感しました。
情報収集は大切ですが、それに振り回されすぎず、信頼できる情報源を見極める力が必要だと感じました。また、高額な製品やサービスであっても、必ずしも効果が保証されるわけではないという現実にも直面しました。
最も大切なのは、子供の体の声に耳を傾け、その反応を注意深く観察することです。肌の状態だけでなく、子供の全体的な様子、機嫌、睡眠、食欲など、様々な角度から変化を見て、その方法が子供にとって負担になっていないか、本当に合っているのかを判断する必要があります。
代替療法を試す場合でも、従来の医学的な治療や皮膚科医との連携を疎かにしないことが重要だと考えます。医師に相談しにくいと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、子供の健康を第一に考えるならば、専門家の意見を聞きながら、様々な選択肢を冷静に検討していく姿勢が大切だと感じています。
アトピー治療は長期戦になることが多く、親として不安や焦りを感じることも多々あります。しかし、様々な情報がある中で、ご自身の直感や子供の様子を信じ、親子にとって最善と思える道を一つずつ探していくことが大切なのではないでしょうか。この体験談が、今まさに代替療法を検討されている他の親御さんにとって、何か考える上でのヒントとなれば幸いです。
まとめ
この記事では、わが子のアトピーに対し、特定の色の光を照射する家庭用機器を用いたケアを約3ヶ月間試した体験についてご紹介しました。
結果として、特定の部位の炎症や掻き壊しには一定の改善が見られましたが、アトピー全体が劇的に改善するという結果には至りませんでした。しかし、この体験を通じて、代替療法はあくまで一つの選択肢であり、個々の子供や症状によって効果は異なり得ること、そして何よりも子供の反応を丁寧に観察し、冷静に判断することの重要性を学びました。
私たちの体験はあくまで一例であり、全ての方に当てはまるわけではありません。しかし、様々な方法を試行錯誤されている親御さんがいらっしゃる中で、このような具体的な体験談が、情報の一つとして、あるいは心の支えとして、皆様のお役に立てることを願っております。アトピーという長く向き合う必要のある症状に対し、親として何ができるのか、これからも子供と共に学び、支え合っていきたいと考えております。