わが子のアトピー体験談

わが子のアトピー改善に水質改善(浄水シャワーヘッド)を試した親の体験談

Tags: アトピー, 代替療法, 水質改善, 浄水シャワーヘッド, 親の体験談

はじめに

この記事では、わが子のアトピーに対して、入浴時の水質改善、具体的には浄水シャワーヘッドの使用を試みた一人の親としての体験談を共有させていただきます。

わが子は幼い頃からアトピー性皮膚炎に悩まされており、様々なケアを試してまいりました。その中で、入浴時の水道水に含まれる成分が肌への刺激となっている可能性を考え、水質改善の方法を模索しました。

この体験談が、同じようにわが子のアトピーに悩んでいらっしゃる他の親御さんたちにとって、何らかの参考や気づきとなれば幸いです。ただし、これはあくまで個人の体験に基づくものであり、医学的な見解や特定の治療法を推奨するものではないことを予めご了承ください。

子供のアトピーの状況と代替療法を試すまでの経緯

わが子にアトピーの症状が見られ始めたのは、生後数ヶ月の頃でした。当初は乳児湿疹かと思っておりましたが、次第に湿疹が広がり、強い痒みを伴うようになりました。皮膚科を受診し、アトピー性皮膚炎との診断を受けました。

以来、医師の指導のもと、保湿剤の塗布、ステロイド外用薬の使用、抗ヒスタミン薬の内服など、一般的なアトピー治療を継続してまいりました。薬を使用すると一時的には改善が見られるものの、完全に症状がなくなることはなく、特に乾燥する季節や汗をかく時期には症状が悪化するという波を繰り返していました。夜間の強い痒みで睡眠が妨げられることも多く、親としても見ていて辛い日々でした。

従来の治療を続けながらも、他に何かできることはないかと情報収集をする中で、インターネットや書籍で「水道水に含まれる塩素がアトピーの肌を刺激する可能性がある」という情報を目にしました。わが子の場合、入浴中に体を温めると痒みが増す傾向があり、また入浴後の肌の乾燥も気になっていたことから、水道水の水質が影響しているのではないかと考えるようになりました。

様々な情報源を比較検討し、手軽に始められる方法として浄水シャワーヘッドの導入を検討しました。家族とも相談し、医学的な治療を続けながら、家庭でできるケアの一つとして試してみようという結論に至りました。

試した代替療法の詳細

わが家で試したのは、塩素除去機能を持つ浄水シャワーヘッドへの交換です。インターネットでいくつかの製品を比較検討し、カートリッジの交換頻度やコスト、設置のしやすさなどを考慮して、特定のメーカーの製品を選びました。

購入後、既存のシャワーヘッドを取り外し、説明書に従って浄水シャワーヘッドを自分で取り付けました。特に工具なども必要なく、比較的簡単に行うことができました。

使用を開始したのは、わが子が3歳になる頃です。この浄水シャワーヘッドは、主に子供の入浴時に使用しました。大人のシャワーでも使用することはありましたが、主目的は子供の肌への配慮でした。

カートリッジの寿命は製品によって異なりますが、わが家で使用したものは1日に10分程度の使用で約3ヶ月が目安とされていました。効果を持続させるためには、この目安に従って定期的にカートリッジを交換する必要がありました。カートリッジ1個あたりの費用は〇千円程度でした。初期投資としてシャワーヘッド本体代が〇千円、その後は定期的なカートリッジ交換費用がかかりました。

日々の実践としては、特別な手間はほとんどかかりませんでした。通常の入浴と同じようにシャワーを使用するだけです。ただし、カートリッジの交換時期を覚えておく必要はありました。

実践中の子供の様子と親の観察

浄水シャワーヘッドに交換して使用を開始した後、入浴中の子供の様子を注意深く観察するようにしました。

変化として最初に気づいたのは、入浴中に体を掻きむしる頻度が少し減ったように感じたことです。以前は体が温まるとすぐに痒みを訴え、強く掻いてしまうことが多かったのですが、シャワーを浴びている最中や浴槽に浸かっている間に、以前ほど激しく掻かなくなったように見受けられました。これはあくまで親の主観的な観察ですが、少しでも痒みが軽減されているのかもしれない、と感じました。

また、入浴後の肌の乾燥具合にも変化が見られました。以前はシャワーやお風呂から上がった直後から肌がカサつき始める印象でしたが、浄水シャワーヘッド使用後は、肌が少ししっとりしているように感じることがありました。ただし、これは季節やその日の肌の状態によっても異なるため、水質改善だけの効果なのか、他のスキンケアや保湿剤の効果と複合しているのかは断定できませんでした。

全体的な子供の様子としては、大きな変化があったわけではありません。睡眠の質や日中の機嫌、食欲などに直接的な影響が見られたという実感はありませんでした。アトピーの症状自体も、波はあるものの、劇的に改善したというレベルの変化ではありませんでした。

実践中に難しかった点は、効果の判断です。アトピーの症状は日によって、あるいは季節によっても変動するため、「この変化が本当に水質改善によるものなのか」を正確に判断することは非常に困難でした。他のケア(保湿剤の変更、衣類の素材、室温・湿度管理など)も並行して行っていたため、どの要因がどの程度影響しているのかが曖昧になりがちでした。

結果と効果の評価

浄水シャワーヘッドを約1年間にわたり使用しました。その結果として、子供のアトピー症状に明確な劇的な改善が見られたと断言することはできませんでした。

入浴中の痒みが少し軽減された可能性や、入浴後の肌の乾燥がわずかに和らいだ可能性はありますが、それがアトピーの根本的な改善に繋がった、と結論づけるほどの効果は実感できませんでした。症状の波自体は以前と同様に存在し、湿疹が出たり、痒みが強くなったりすることは続きました。掻きむしる回数や睡眠時間といった客観的な指標においても、明確な改善を示すデータは得られませんでした(個別に記録していたわけではありませんが、全体的な印象として)。

この結果を踏まえ、わが家では一旦浄水シャワーヘッドの使用を中止することにしました。カートリッジの定期的な交換にかかる費用と手間に対して、期待していたほどの目に見える効果を実感できなかったためです。もちろん、目に見えない部分で肌への負担が軽減されていた可能性は否定できませんが、限られたリソース(費用や親の手間)の中で、より効果が実感できる他のケアに力を入れるという判断に至りました。

体験を通じて得られたこと・他の親へのメッセージ

今回の水質改善(浄水シャワーヘッド)を試した体験を通じて、改めてアトピー治療やケアの難しさを感じました。同時に、インターネット上の情報や他の人の体験談を鵜呑みにするのではなく、冷静に自身の子供の状況を見極め、何が効果的か、何がそうでないかを判断することの重要性を学びました。

様々な代替療法や新しいケア方法の情報は溢れています。それらに希望を持つことは自然なことですが、一つの方法に過度に期待しすぎたり、逆に効果がないとすぐに諦めたりするのではなく、試行錯誤のプロセス自体を受け入れる心の準備も必要だと感じました。

他の親御さんたちへお伝えしたいのは、どのような方法を試すにしても、まずは医師に相談し、医学的な治療を基本とすることが大切だということです。その上で、プラスアルファのケアとして代替療法を検討される際には、情報収集をしっかりと行い、ご自身の判断で、無理のない範囲で試してみることをお勧めします。そして、試している間は、子供の様子をよく観察し、もし少しでも不安を感じたり、症状が悪化するようであれば、すぐに中止したり、専門家に相談したりすることが重要です。

まとめ

わが子のアトピーに対し、水道水の水質改善(浄水シャワーヘッドの使用)を試みた体験についてご紹介いたしました。結果として劇的な改善は見られませんでしたが、入浴中の痒みの軽減や入浴後の肌の乾燥緩和といったわずかな変化を感じた時期もありました。

アトピーの症状や原因は一人ひとり異なります。ある方法が全ての人に効果があるわけではありません。今回のわが家の体験は、水質改善がアトピーに劇的な効果をもたらすとは限らない、という一例として、同じように悩む親御さんたちの情報収集の一助となれば幸いです。

重要なのは、様々な可能性を探りつつも、子供の心身の状態を最優先に考え、焦らず根気強く向き合っていくことだと改めて感じています。